フリーランスになると様々な手続きを自分で行う必要があります。そして会社員とは違いフリーランスは税金も自分で計算し納める必要があります。しかし自分で計算して手続きが行えるからこそ、しっかりと処理をすれば会社員の時より節税することが可能です。
こちらの記事ではフリーランスが納めなければいけない税金の種類、また確定申告をする時に便利なおすすめ会計ソフトなどを詳しく紹介します。
目次
フリーランスが納めなければいけない税金の種類4つ
はじめにフリーランスが納める必要のある税金の種類4つを詳しく紹介します。
所得税
所得税とは収入から事業経費を差し引いた金額に課税される税金です。仕事をして受け取った報酬は収入になります。しかしライター業でインタビューがあって使った交通費や、仕事に必要な文房具などを購入した時、それらの費用は事業経費として上げることができます。そして収入から事業経費を差し引いた金額が所得となります。
なのでフリーランスになったら、なるべく事業経費を計上するためにこまめに領収書を貰うようにしましょう。また確定申告に備えて日頃から経費の管理をしておくのがおすすめです。
フリーランスの場合、しっかりと経費の管理をしておけば、会社員の時よりも節税をすることが可能です。こちらの記事を参考にして、ぜひ所得税を減らす工夫をはじめてみてくださいね。
関連記事:フリーランスは所得税を節税できる!所得税について徹底解説します!
住民税
住民税とは市町村民税と道府民県民税の総称となっており、その地域に住んでいる人達が分担して支払う税金になります。住民税の金額は前の年の所得金額によって変わります。住民税は前の年の所得金額によって課税額が変わる「所得割」と毎年定額で課税される「均等割」があり、その二つを合算した金額になります。
そして年収が33万円を超えた場合、住民税も確定申告を行う必要があるので気を付けてください。
個人事業税
個人事業税とは住民税と同じで都道府県に対して納める必要のある税金です。しかし個人事業税は全てのフリーランスが納める義務のある税金ではありません。個人事業主であるフリーランスのうち、個人事業税を支払う必要があるのは法律で決められた70の業種のみです。自分の職種が個人事業税に該当するかどうかは各地域の主税局のホームページで確認することができます。
消費税
普段の買い物でも支払っている消費税ですが、一部のフリーランスは事業者として消費税を納税する義務があります。買い物以外で消費税を支払わなければいけないのは、課税売上高が1,000万円以上のフリーランスです。課税売上高とは消費税を抜いた売上、つまり収入にあたります。
収入が1,000万円を超えた時に消費税を支払う必要があることを覚えておいてください。
所得税の計算方法
つづいて確定申告の時に必要になる所得税の計算方法を紹介します。
所得税は報酬にあたる収入から「事業経費」、また保険料や医療費などの「所得控除金額」、さらに青色申告で確定申告をした人が受けられる「青色申告特別控除」、この3つを差し引いた所得に課税されます。
そして税率は所得によって変わります。所得が195万円以下なら5%の課税。また所得が900万円以上なら税率は23%になります。所得が上がれば基本的に税率も上がります。
所得税を自分で細かく計算してもいいのですが、おすすめなのはパソコンやスマホで使える会計ソフトを導入することです。会計ソフトによってはカメラにレシートや領収書を写すことでオンライン上にデータを保管することができます。
フリーランスになったら毎年確定申告の手続きは必ずしなくてはいけないので、なるべく負担を減らすためにも便利なソフトを活用するのがおすすめです。
おすすめフリーランスの節税方法2選
必ず納めなければいけない税金はありますが、フリーランスの場合工夫をして節税することが可能です。つづいておすすめしたいフリーランスの節税方法2つを詳しく紹介します。
ふるさと納税
ふるさと納税とは各地域の地方自治体に対して税金を納めることができる制度です。実際ふるさと納税を利用する時は寄付をする、という形にはなりますが、ふるさと納税での寄付は所得控除の対象となります。ふるさと納税の所得控除の限度額は約20%ですが、詳しくは「ふるさと納税」のホームページの控除金額シュミレーションで確認できます。そしてふるさと納税の良いところは寄付をした地方からお米やお肉といった特産品を貰えることです。
応援したい地方などがある人はふるさと納税を利用してみてはいかがでしょうか。
経営セーフティ共済
経営セーフティ共済(中小企業倒産防止共済制度)とは取引先である事業者が倒産した時、その影響で他の中小企業が倒産したり経営困難になってしまうのを防ぐための制度です。共済金の借入れは無担保、無保証人で受け入れることができ、掛金の最高10倍、上限額8,000万円まで借入れができます。また月々支払う掛金は全て必要経費として計上できるので節税にもなります。
月々支払う掛金は5,000〜20万円の間で設定ができます。そして40ヶ月支払いつづければ必ず元本は100%戻ってきます。なのでフリーランスの節税対策にはぴったりの制度です。
税金の計算におすすめの会計ソフト2選
つづいてフリーランスの税金の計算、確定申告のサポートをしてくれるおすすめ会計ソフトを2つ紹介します。やよいの青色申告オンライン
会計ソフトのシェアナンバー1の弥生株式会社が提供している会計ソフトが「やよいの青色申告オンライン」です。やよいの青色申告オンラインでは青色申告の時に必要になる複式簿記帳簿を自動作成できます。また利用している銀行やクレジットカードのデータを入力しておけば自動で明細や取引データを入力、仕訳してくれます。
MFクラウド確定申告
株式会社マネーフォワードが提供している会計ソフト「MFクラウド確定申告」は確定申告などの手続きの相談をメール、チャット、電話でしてくれます。さらにそこまで手厚いサポートがあるのに月々かかる料金は800円のみです。またMFクラウド確定申告はWindows、MacどちらのOSにも対応しているので、どのパソコンを使用していても利用できます。慣れない確定申告について詳しい人に相談したい人はMFクラウド会計がおすすめです。
フリーランス1年生にとって、確定申告は大変なイメージがあるのではないでしょうか。
会計ソフトなどを活用すれば、青色申告の作業をスムーズに行うことができますよ。最大103万円の控除を受けることができる青色申告をぜひともやってみてくださいね。
関連記事:フリーランスの必須知識!青色申告の方法と簡単会計ソフトを教えます!
税金のシミュレーションができるサイト2選
最後にフリーランスが支払う税金のシュミレーションができるサイトを2つ詳しく紹介します。
国税庁:確定申告書等作成コーナー
「国税庁:確定申告書等作成コーナー」は国税庁が提供している、無料で確定申告書が作成できるページです。こちらは確定申告書をつくることができるページなので所得税の計算はしっかりと行えます。また途中までのデータを保存しあとから再開することも可能です。
所得税・住民税簡易計算機
「所得税・住民税簡易計算機」は所得税だけではなくふるさと納税や住民税の計算も行うことができるサイトです。実際のところ住民税は市町村によって値段が変わるため正確な金額を計算することはできません。しかしこちらのサイトで目安を確認することができます。
ただし「所得税・住民税簡易計算機」では住宅ローン控除の計算はできないので気を付けてください。
まとめ
フリーランス1年目の時は税金の計算や確定申告の手続きが大変だと感じるかもしれませんが、会計ソフトやシュミレーションサイトを活用することによって計算を効率化、簡単にすることができます。こちらの記事を参考にしながらこまめに税金の計算、また経費などを確定申告に備えて調べておいてくださいね。
また、節税を知っているか否かだけで、負担額が大きく異なってきます。フリーランスとして活躍をしていくのであれば、この機会に知っておいて損はないでしょう。
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