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Symfony案件のイマがわかる!知って見つかる最適案件

スキル

システム開発において、開発言語だけですべてを開発すること、例えばPHPならPHP言語だけで全機能を作るといったことはしません。DB(データベース)へのアクセスや画面描画といった「仕様に関係しない共通機能」は何らかのフレームワークを使うのが普通です。
言語ごとに複数のフレームワークがあります。PHPにおいても、時代とともに隆盛に乗るフレームワークがあれば、逆にピークを過ぎて廃れるものもあるのです。
フリーランスへの転身や転職を予定している方、将来に不安を感じている方には、フレームワークはとても大きな問題ですよね。自分の使えるフレームワークの流行り度合いによって、選択できる案件の幅が変わるのですから!
本記事ではPHPのフレームワーク「Symfony」をピックアップして、Symfonyを「求人案件」という観点で調査してみました。
本記事の執筆にあたっては、大手のIT転職サイト2社と、ポテパンを含むフリーランス・副業向けサイト5社の計7社を徹底調査しています。

そもそもSymfonyとは

Symfonyはどのようなフレームワークなのか、見てみましょう。ちなみに、私たちが一般的に口にする言葉であるシンフォニーは、英語ではSymphonyとつづります。

そもそもSymfonyとは

 


 
Symfonyとは、SensioLabsが開発する、PHP5ベースのWebシステム開発フレームワークです。

SensioLabsとは、フランスに本社を置く企業です。SymfonyはもともとSensioFrameworkという名称で開発が進んでいましたが、SensioLabsが途中でOSS化することを決定しました。
SensioFrameworkの略称としてsf、そしてSymfonyも略称としてsf、ということで大きな問題にならないということから、Symfonyと名称が改められました。現に、多くのクラスや定数の接頭辞は「sf」です。
2018年度のSymfonyオフィシャルカンファレンスは、ロンドン、ベルリン、リスボン、アメリカで開催されます。やはりというか、どちらかというとヨーロッパが中心です。
公式ホームページによると、社名であるSensioという単語は、スペイン語でシンプル(simple)という意味を持つ「sencillo」が語源とのことです。
Symfonyの初版バージョンである1.0が発表されたのが2007年です。2018年時点の最新バージョンは4.1です。

Symfonyフレームワークの特徴

Symfonyは、他のPHPフレームワークと同様にMVCをベースとしたフレームワークです。Symfonyは、豊富なコンポーネントをもつのが特徴です。例えば、以下のようなものです。
The Config Component

アプリケーションの設定を管理するコンポーネントです。Symfonyはほとんどすべての設定を開発者にゆだねており、開発者は自由に環境を構築できます。設定はXMLやYAMLといった物理ファイルだけでなく、DBから設定を呼び出すことも可能です。
The Debug Component

PHPでの一般的なデバッガとは別に、Symfonyが独自にデバッガを用意しています。Symfony内のコンポーネントとして提供されるので、一括管理がしやすいですね。
The DomCrawler Component

なんとWebクローラーをコンポーネントとして提供されています!外部のコンポーネントを使わずクローリングできるとは素晴らしいですね。
The Ldap Component

LDAP認証用のコンポーネントです。どのアプリでも必ず悩むのが認証です。メジャーなLDAP認証がコンポーネントとして提供されています。
上記以外、ワークフローやファイルシステム管理などなど、多数のコンポーネントが提供されています。それらがcomposerの管理下で導入できるので、導入や管理がとても手軽にできます。
開発のIDEは、PHPStormやIntelliJといったJetBrains社製のツールが多く使われています。JetBrainsからSymfony用のプラグインも公開されていることから、JetBrains社のツールを使うと、何かとメリットがあるかもしれません。

Symfonyエンジニアの仕事内容



もちろん、Webシステムがメインです。
案件情報をもとに、Symfonyは具体的にどんな業種で使われているのかをピックアップしてみましょう。

大型受託案件の開発、保守運用(機能追加、速度改善など)/二次元コンテンツダウンロード販売サイト/注文建築の総合アプリ/医療システム事業/学校向けマーケティング事業/R&D事業/子供向けWebアプリ/ソーシャルゲーム開発
Symfonyの案件はSIer(エスアイアー)的な仕事、つまり大手の受託開発が多い中、自社開発案件も多いのです。これがSymfonyの大きな特徴です。

Symfonyエンジニアの働き方

自社開発案件が多い

先ほどご紹介した「Symfony案件は自社開発が多い」これがSymfonyエンジニアに大きく影響を及ぼします。
例えば、SIerが大手他社から仕事を受注する、または大手他社に常駐して指示に従うといった受託案件・常駐案件では、常に発注者側の都合に合わせて仕事をすることなります。
納期は絶対で、発注者側の都合ではない開発サイド都合の納期遅れなど許されるはずがありません。つまり、どれだけ働き方改革が叫ばれようと、発注者の都合が絶対なのです。
受託案件・常駐案件では仕事を現場の外に持ち出すことなど基本的に許されず、普通に常駐してガッツリと週5勤務が基本です。よってリモート勤務も厳しいのです。
ところが自社開発、つまり自社で運営するサービス等をささえるWebシステムの開発となるとどうでしょうか?
納期遅れが悪影響を与えるのはあくまで自社のサービスのユーザーのみであり、他社に迷惑をかけるわけではありません。社内の評価が悪ければ、修正して公開するということが許されます。
つまり、自社が開発の中心となるので、働き方が他社からの影響を受けず比較的自由になるのです。
現に、先に触れた業種の調査をしていても、残業時間は月間20時間以内、ワークライフバランスの重視、といった個人の働き方を優先する文言をよく見かけました。

若い企業が採用している

超大手や古くから継続しているビジネスを手がける企業は、早い段階でシステムをWeb化しました。その時代はJavaとJavaフレームワーク(Struts)しか選択肢がなかったのです。ところが比較的若い企業は、時代的に言語やフレームワークの選択肢が十分にありました。

若い企業は、どうしても重厚になりがちなJavaをあえて選択せず、軽量・変更が容易といった特徴を持つPHPやRubyを選択することができたのです。
Symfonyもその流れの渦中にあり、比較的若い企業がSymfonyを採用しています。そもそもSymfony自体が2007年に初版が出たので、当たり前といえば当たり前ですよね。
結局、先に触れた結論と同じことをもう一度お伝えします。Symfonyは比較的若い企業が採用しています。若い企業はしがらみや年功序列が少なく、慣例に縛られない、いわゆる「個人」を重視した働き方が多いのです。

Symfony案件は今後減少する?増加する?

今後の案件数の推移は、正直なところ微妙です。

各サイトを調査した結果から見ると、PHPフレームワークの案件数ではCakePHPの案件数が一番多く、その次にFuelPHP、Symfonyと続きます。最近急速に伸びてきたLaravelの伸びは今一つです。どのサイトでも同じような傾向が出ました。
結局、どのフレームワークも大きく伸びたり衰退したり、といった要素がないのです。ということは、Symfonyの需要は当面安定しているといえるでしょう。

Symfonyのフリーランス求人案件トレンド

Symfonyの求人案件における、単価相場を調査しました。Webシステム開発の相場と大きく離れてはいないようです。

実務未経験

スクールにすら通っていないというような「完全未経験」では、残念ながら案件を獲得するのは難しいです。調査した結果、完全未経験可という案件はほとんど見られませんでした。そんな中、完全未経験の方が案件獲得するのはほぼ不可能ということになります。

実務経験半年

350万円(週5勤務)

実務経験1年間

400万円(週5勤務)

実務経験2年間

450万円(週5勤務)

実務経験3年間以上

600万円(週5勤務)

実務経験5年間以上

800万円(週5勤務)

Symfony案件で年収・収入を上げるポイント


フレームワークのマルチリンガルを目指す

Symfonyの案件は、Symfony以外のフレームワークが併記されていることが多いのです。例えば、SymfonyとCodeIgniterや、SymfonyとFuelPHPなどです。
つまり、Symfonyをマスターしたのなら、別のPHPフレームワークにも目を向けてみましょう。何か特別なことをしなくてもよいのです。SymfonyでPHPそのものの言語仕様とMVCフレームワークの考え方を押さえると、他のフレームワークとの相違点がよく分かります。
その気になれば複数のフレームワークを習得することだって比較的容易です。

DBの知識は必須

PHPという言語自体がそうなのですが、DB(データベース)、特にMySQLとの相性が良いのです。案件情報の多くにMySQLという単語が併記されていることが多くあるのも、それが理由です。
また1つのWebシステムがDBなしで成立することなどほぼありえません。フレームワークを習得した、イコールDBの知識も最低限はある、と見られることがよくあります。したがって「Symfonyは分かりますけど、DBは分かりません」というのは残念な回答です。いくら直接関係がないとはいえDBをよく理解していないと、使えるSymfonyエンジニアとはいえないのです。
よって、Symfonyの習得とともにDBの学習もしましょう。

フロントエンジニア的な技術も習得

Symfonyを使うということは、フロント周り(つまりユーザーが直接触れるUI部分)を開発することも多いということです。よって、リッチなUIを構築するために、JavaScriptだけでなく各種JavaScriptフレームワーク(jQueryやReact、Bootstrap)も習得するとよいでしょう。
フロント周りは技術の移り変わりも激しく、さまざまなツールやフレームワークが出てきます。常に最新状況をウォッチしておくことも大事ですよ!

ビジネス、マネジメントスキルを養う

Symfony案件は自社開発が多い、という特徴をもう一度思い出してください。

自社開発というくらいなので、自社がイニシアチブをとって開発を進めます。つまり開発だけやります、というわけにはいかないのです。案件の中には「自社ビジネスのマネージメントをお任せします」「マネージャー候補に」という、自社そのものへ貢献してください、といったものが多くあります。
エンジニアリング路線まっしぐらを目指したい、もちろんそれも一つです。しかし、自社開発にたずさわるのなら、ビジネス的ものの見方や、自社のビジネスをWebシステムに落とし込む要件定義や基本設計の力を持つと、仕事の幅がグッと広がり、収入増にも繋がります。

Symfony案件で週2~3日常駐はあるの?

残念ながら、見当たりませんでした。
ほぼすべてが週5勤務の案件でした。ただし、大手SIerの定時出社・定時退社の週5勤務とは異なり、フレックスやスライド勤務(12〜21時)、家族会などの豊富な福利厚生が用意されている企業が多数ありました。
今後、政府主導の働き方改革を導入しやすい自社開発企業が、多様な働き方を導入し始めて、Symfonyエンジニアにも好影響が出ることを期待しましょう。

Symfony案件で在宅ってあるの?

こちらも、ほぼ見当たりませんでした。
ただ救いなのは、Symfonyは副業案件で多くヒットします。副業案件だけで生計を立てるのは厳しいとしても、副業案件を獲得するのは容易なようです。特に副業案件で多かったのは、既存システムの一部改修といった案件です。
副業案件の概要をピックアップしてみましょう。

既存システムの修正/キャンピングカー専門検索サイトの改修/大手企業SNSアプリ改修/インテリアECのサーバーサイド
一瞬、難しそうと感じてしまいます。しかし実は、これらの多くは既存システムの修正で、かつ時給2000〜3000円前後または固定で10,000円〜20,000円です。
このような軽めの副業案件をゲットして、ついでにソースを丸ごと入手して勉強し、スキルアップを図るのも一つかもしれません。

まとめ

本記事では、Symfonyを「求人案件」という観点から解説しました。Symfonyは、FuelPHP、CakePHPと並んで採用数の多いフレームワークです。今から勉強する意味は十分あります。
これからPHPやプログラミングを学ぼうとする方は、ぜひ選択肢の一つに入れてください。また、現役のSymfonyエンジニアの方々は、この記事を参考にぜひ求人サイトを検索してみてくださいね!

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