この数字がなんだかお分かりでしょうか?
これは、日本でフリーランスとして働いている人の数です。もしかしたら意外に多いと思うかもしれません。しかし、アメリカではフリーランスはすでに市民権を得た働き方として認識されており、人口の約3割、つまり3人に1人はフリーランスとして働いているという調査も発表されました。
これからの数十年、いや数年の間に、全世界でフリーランスという働き方が主流になる可能性もあります。
それでは、フリーランス化の波をあと押ししているものとは一体なんなのか。その正体を掴むことは、これからの時代を生き抜くために押さえておくべき知識となるでしょう。
今回は、フリーランスという働き方が増加している背景に存在する、不安定な経済情勢と市場ニーズの変化、新しい世代の価値観の変化についてご紹介しながら考えていきたいと思います。
目次
フリーランスが増えている現状
冒頭でもお伝えしましたが、ここ数年でフリーランスという働き方を選択する人は増えています。皆さんの周りでも、フリーランスになると発表した友人のFacebookポストを、数ヶ月に1回は見かけるのではないでしょうか。
その一つの要因は、クラウドソーシングの台頭でしょう。クラウドワークスやランサーズのような総合的なサイトから、専門特化したサイトまで、個人が仕事を探し収入を得ることに対するハードルが一気に下がりました。
実際に、クラウドソーシングサイト大手のクラウドワークスの発注クライアント社数は約90,000社、お仕事依頼総額260億円以上(2015年7月現在)にのぼっているそうです。
では、なぜこのような新興サイトが人々に受け入れられたのでしょうか。それは、人々の働き方の価値観の変化があるようです。
大企業=安定の崩壊
東京のオフィス街を歩けば、スーツに身をまとった就活生が目に付く時期となりました。やはり学生の多くは、大手企業を第一志望に就職活動をしているでしょう。その理由のほとんどは、「安定している」「ブランドがある」といったもの。
しかし、これからの時代に”大手に就職=安定”という考えは通用しないことは、もはや説明不要でしょう。世間を騒がせた家電メーカーのリストラや海外企業による買収は記憶に新しいところです。
ならば、ベンチャー企業が良いのか。それも違います。10年存続できる会社は全体の5%。ほとんどの会社が上手くいかないのです。
ではどうすれば良いのか。会社に頼らずに生きていく力を身につけるしかないのです。そのような思いが強まる結果として、フリーランスへの注目が集まっていると言えるのではないでしょうか。
「就社」から「就職」へ
我々は、何のために働くのか?この大きな問いに対する答えは、世代によって異なるでしょうが、特に若い世代においてはその重要性が増しているように思います。若年層の労働観は仕事の面白さや仕事を通しての能力・個性の発揮を強く望んでいる点に大きな特徴があると言えます。
つい最近までは「就社」、つまり一つの組織に所属しそこから人生に必要なものすべてをまかなっていくようなスタイルが主流でした。しかし、いまでは「就職」、つまり同時に複数の組織に所属しながら様々な仕事を手掛け、 それぞれの場所から必要なものを手に入れるスタイルに価値を感じるようになっているように感じます。
そして、このような価値観を受け入れるだけの柔軟性は、現状の会社組織にはあまり見られません。フリーランスという働き方だからこそ、それは実現しやすくなるのです。
テクノロジーの未来と働き方の変化
さて、次はテクノロジーの観点から見ていきましょう。テクノロジーはいつの時代も、人々の生活を変えてきました。働くという観点でも、インターネットの出現によって私たちは世界中の求人情報にアクセスができ、自分にぴったりの仕事に出会うことが可能となりました。
そして近年、テクノロジーは私たちの”働き方”にも大きな変化をもたらしました。インターネットは場所や時間という制限から私たちを開放し、個人と法人の境目すらも曖昧にしてきました。
その結果、毎日同じオフィスに通わず、好きな時間に仕事をするという、誰しも一度は憧れたワークスタイルへのハードルは一気に下がり、徐々に”働く”は自由という引力に引き寄せられていきました。
アメリカのフリーランス事情
それでは、アメリカのフリーランス事情はどのようになっているのでしょうか。アメリカのフリーランス組合の調査によると、働いているアメリカ人の3人に1人(約4,200万人)がフリーランスという働き方を選択しています。
さらに米国では2020年までに、フリーランスが労働人口の50%を占めると予想されています。それだけフリーランスという労働力を受け入れる土壌があり、双方の利害関係も一致しているということが言えます。
実際に、アメリカでは今「ギグ・エコノミー(単発で仕事を発注する非正規労働経済)」が拡大傾向にあります。ギグ・エコノミーの代表的な存在がUberやAirbnb。その勢いはもはや説明不要の領域ですが、人々が会社組織に所属せずとも個人の空いている時間やスペースを活用することで収入を得るという文化が浸透しているのです。
このように、アメリカでは日本よりもフリーランス文化が浸透し、日本においてもこれから同じように広がっていくことが予想されます。
新興国の台頭
皆さんの仕事は、近い将来に新興国に奪われていく。みなさんも、こんな提言を一度は聞いたことがあるでしょう。少々大げさに聞こえるかもしれませんが、少なからず事実と言えるでしょう。
人件費の安さを売りに、製造業の拠点が中国に移行され始めてから既に長い年月が経ちます。この現象の波は現在、IT分野にも押し寄せています。
フィリピンやベトナムなど、日本人の人件費の10分の1のコストで、日本人と同じ質の仕事が出来るとすれば、日本人がこれまで通り仕事にありつける保証はないでしょう。
実際には、新興国への発注は、まだまだ問題は山積み。しかし、徐々にその問題も解消されつつあるのも事実であり、毎月のようにIT企業が開発拠点を新興国に立てたというニュースを聞くようになりました。
企業側も、自社の正社員にこだわらず、フリーランスや海外の人材を当たり前のように活用する土台が出来てきています。
会社に頼らずに生きていく力を身につけるべきだ
いままで見てきたように、不安定な経済情勢と市場ニーズの変化、新しい世代の価値観の変化など、様々な要因が絡み合いながら、フリーランスの増加は進んでいます。そんな中で、いち個人として大切なことは、会社に頼らずに生きていく力を、出来るだけはやいうちに身につけることではないでしょうか。
フリーランスの方々は口をそろえて、「会社員時代よりも思考が自由になった」と言います。会社員時代は良く悪くもその会社のルールに縛られてるので自由に発想する必要性がありません。
ただ、フリーランスになると、いかに仕事をもらうか、いかに人脈をつくるか、いかに売上と利益を最大化させるかなど、ある目的のためにゼロベースで施策を柔軟に打っていくことができます。そして、その中から自分の勝ちパターンが出来ていき、それが自分への自信につながるのです。
フリーランスになって、身につけたこの自信があれば、未来への恐れも少なくなっていきます。そして、このような自信のある人に仕事も集まっていくのです。
まとめ
振り返ってみれば、現在の会社組織が日本において本格的に機能し始めたのはここ100年のこと。それ以前は各個人が商売人として生計を立てていたのです。そう考えると、会社に所属しなければいけないという固定観念を疑う人が増えるのも納得でしょう。最後になりましたが、本サイトを運営しているポテパンフリーランスは、フリーエンジニアのみなさんにお仕事・案件を紹介するサービスとなります。業界のプロに案件探しを手伝ってもらったり、独立の相談やをされたい方は、ぜひ下記からお申し込みくださいませ。
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