好きな場所で好きな仕事ができると言われる”フリーランス”という働き方に興味をもっている方が増えてきています。
そんなフリーランスには多くの種類があり、それによっては報酬額や必要なスキルが大きく変わってきます。
今回はそんなフリーランスの職種について解説していきます。
フリーランスとは?
「フリーランスの定義」について、現状だと社会的な共通認識ができていませんが、基本的には社会などの特定の組織に雇用されずに個人で案件を受注して報酬を得る働き方と言われています。
働く場所や時間などを全て自分で決められて「週2日稼働からOK」「フルリモート可能」など比較的自由度の高い働き方ができることが魅力で、人気がどんどん高まってきています。
フリーランスの代表例的な職種として挙げられるのは、プログラマーやエンジニア、Webデザイナー、コンサルタントなどがあります。
主な職種
IT系
近年、企業のDX化やスマホの普及などにより一番需要が増えてきているのがIT系のフリーランスです。
IT系のエンジニアやプログラマーは高度な技術や専門知識を多く必要とする場合が多く、一つの案件が終わるまでに時間がかかることが多いですが、その分報酬も高く、フリーランスのみの収入で生活したい方にはおすすめです。
◎Webエンジニア
Webエンジニアは、Webブラウザで利用できるサービスを作るエンジニアです。
Webブラウザとは、スマホやパソコンなどのwebブラウザから利用できるwebサービスやアプリなどのことをいいます。
Webエンジニアには最新のWebに関する技術スキルが求められたり、デザイナーや分野の違う他のエンジニアとの密接なコミュニケーションが求められるなど、システムエンジニアやプログラマーとは違ったスキルが求められる職種です。
◎プログラマー
「プログラミング言語を使ってプログラムを組み、システムやソフトウェアの開発を行う」仕事を行う職種が「プログラマー」です。実は、プログラミング以外にも詳細設計やテスト運用など、その守備範囲の広さはあまり知られていない職業でもあります。
また、開発するシステムやソフトウェアによって、使うべきプログラミング言語が異なるため、仕事を滞りなく進めるために、開発前に調べて学習しておくなど、常に新しいことを学ぶことも大切な仕事内容の一つです。
プログラミングのスキルのみでなく、ロジカルシンキングやコミュニケーションスキルまで求められることもしばしばです。
◎Webコーダー
コーダーとは、Webデザイナーが作成したデザインを基に、HTMLやCSSといったマークアップ言語を用いてWebブラウザーで表示可能なWebサイトをコーディングする職業です。
なおマークアップ言語のHTML(HyperText Markup Language)とCSS(Cascading Style Sheets)はプログラミング言語ではないことから「コーダー」と呼ばれています。
コーダーはデザインどおりに表示するHTMLやCSSを記述するのが仕事ですが、デザインに詳しくなければならず、Webデザイナーがコーダーを兼ねているケースがあります。またWebブラウザに詳しくなければならず、コーダーの上位職種はWebブラウザで動作するJavaScriptのプログラム作成も可能なフロントエンドエンジニアです。
クリエイティブ系
◎デザイナー
デザイナーとは、製品やポスター、雑誌や本の表紙やレイアウト、Webサイトなどの様々なデザインを手がける仕事です。
デザイナーの活動する業界は多岐にわたるため、活動内容によって求められる知識やセンスも少しずつ異なります。そのため「クライアントや依頼者の求めに応じたデザインを考案する仕事」といえます。
クライアントの意見を聞き、商品やサービスを理解した上で、機能性やコストなど様々な条件を踏まえて最適なデザインを考案するのがデザイナーの仕事です。
◎イラストレーター
イラストレーターとは、雑誌や書籍、Web、ソーシャルゲームなどで使われるイラストを描く人のことをいいます。
イラストレーターの主な仕事内容は、クライアントの依頼に応じてイラストを制作し、提供することです。制作するイラストはポスターや商品パッケージ、Webサイトや雑誌の挿絵など身近なものが主です。
◎カメラマン
カメラマンとは、被写体を撮ることを仕事とする職業です。静止画の写真はもちろん、映画やドラマ、YouTubeなどの動画撮影をすることもあり、テレビ番組や雑誌、新聞などのメディアや一般企業のプロモーションツール、または結婚式や記念日の写真・動画撮影のようなサービス業界において広く活躍しています。
◎動画編集者
動画編集者とは、撮影した映像などの素材をつなぎ合わせたり加工したりしながら適切な形に編集していく人のことをいいます。テレビCM、YouTubeなどに掲載する動画、InstagramやFacebookに掲載する広告動画など、さまざまな形の編集方法があります。
依頼主のニーズや困りごとをヒアリングをして最終的なゴールをすり合わせながら動画を編集し、BGMやSEをつけたり、デザインやレイアウトを整えながら注文に沿った動画を作る
のが主な仕事です。
◎YouTuber
YouTuberとは、YouTubeという動画配信サイトを使って自身の動画を配信する人のことをいいます。動画は全世界に配信されるため様々な分野やテイスト、言語のコンテンツを自身で選択して制作することが可能です。
現在は多くのYouTuberがいて飽和している市場とも言えるため、自分にしか作れない動画や企画、撮影方法や編集などにこだわっていく必要があります。
YouTuberとしての知名度や人気がでた場合、スポンサー企業を獲得しそこから収入を得たり、書籍の出版やテレビ出演、商品の開発など多方面で活躍するチャンスもあります。
◎Instagrammer
Instagrammerとは、InstagramというSNSを利用し、他のユーザーの目に留まる魅力的な情報を発信して収入を得ている人のことをいいます。
発信する内容のジャンルはYouTubeと同じく、料理やファッション、グルメ、旅行など多岐にわたります。
フォロワーが多くなったり、各投稿のいいね数が多いと注目を集めるようになり、企業から依頼を受けて商品やサービスの紹介をしたり、イベントに参加するなどで収益を得ることが可能です。
物書き系
◎ライター
ライターとは、Webサイトの記事作成、ブログ記事作成、テープ文字起こし、インタビュー記事作成などさまざまです。基本的には掲載媒体に必要な記事を編集者から依頼され、その企画内容にあった記事を執筆するために取材や調査、資料を収集したりします。
取材・執筆する内容はWebの場合や紙媒体の場合によっても変わることが多く、得意分野や専門性の有無によっても単価が変動します。
◎Web編集者
Web編集者とは、Web上で運営される各種メディアに掲載するコンテンツを企画・編集する仕事をする人のことをいいます。情報提供者やライター、カメラマン、デザイナーなど、様々な人たちと協業しながらコンテンツを作成します。
書くことに特化したライターとは違い、メディア全体の施策も考えたり、ライターとの調整も必要になるのが、Web編集者です。
◎ブロガー
ブロガーとは、趣味や本人の詳しい分野に関するブログを運営し、そこに載せた広告等から収入を得る仕事をする人のことをいいます。ウェブサイト作成や運営に関わる知識、技術は必要ですが、学歴や資格はとくに必要ありません。何よりも、閲覧者の目を引くコンテンツを作成することが重要です。
現状、ブログが乱立しているのでなかなかブログ収入のみで生活するのは難しいですが、有名ブロガーになれば書籍出版・セミナーなどの依頼が来るようになり、純粋なブログ収益にプラスして収入が入るようにもなります。
◎翻訳家
翻訳家とは、外国語を日本語に訳す仕事をする人のことをいいます。また、その逆もあり、日本語を外国語に訳すこともあります。代表的なのは英日翻訳(英語を日本語に翻訳する)ですが、そのほかにもフランス語やドイツ語、中国語、アラビア語など、言語の種類はさまざまです。
翻訳家は当然ながら外国語を扱う能力が必要ですが、外国語をふさわしい文章に訳す「日本語力」も重要です。
さらに、外国の言語だけではなく文化や歴史、生活習慣なども理解しておくと、よりレベルの高い翻訳ができるようになります。
ビジネス系
◎マーケター
マーケターとは、商品やサービスを売るための仕組みを作る仕事をする人のことをいいます。商品やサービスの価格、ターゲットなどを設定し、宣伝・広告の方法を考え、売上に貢献する業務が主です。
また、マーケターにも種類があり、求められるスキルも違います。
大きく分類すると、ネット以外のマーケティング活動に携わる「オフラインマーケティング」と、ネット上で商品を売る仕組みを作り、顧客獲得を行う「デジタルマーケティング」に分けることができます。
◎コンサルタント
コンサルタントとは、顧客の問題や改良点を発見するだけではなく、新事業具現化を対象にした進言等を務める等々、顧客の事業をどうやって育成・実現させるかを様々な観点で研究・調査します。
コンサルタントとしてやっていくために必要な資格などはなく、コンサルティング企業で働いた経験がない人間でも、自分自身の専門の領域に関する膨大な経験や見識があればコンサルタントと名乗ることは可能です。
◎営業
営業とは、自社やクライアントのサービスや商品で、顧客の願望に答えたり課題解決できることをアピールして、購入や契約に繋げる仕事のことです。営業が契約を取り付けて商品やサービスを提供することで売上が発生するため、企業にとって営業の存在は欠かせません。
「営業=対面でお客様と関わる」というイメージが強いですが、営業職の中には、電話でアポイント(会う約束)だけを取り付ける「テレアポ」や、電話やメールだけで契約に繋げる「インサイドセールス」などがあります。
◎広報
広報とは、自社と社会に携わるの人々との関係性を作る役割を担っています。事業活動報告、事業方針発表などによって、組織の宣伝をして自社の認知度を上げることが主な仕事です。
自社のブランド力を上げるために、自治体・NPO・マスコミなどさまざまな場所で業務を行い、企業や自社製品のPRに努めます。
美容系
◎美容師
美容師とは、髪のカットやパーマ、カラー、ヘアセットが主に思い浮かぶと思いますが、その他にもメイク、まつ毛エクステンションなどの施術も施すのが主な仕事です。美容師のなかでもスタイリストと呼ばれる人が、これらの施術を一人でおこなうことができます。
美容師になるためには、国家資格である美容師免許の取得が必須となります。また、国家資格を受けるには、先に受験資格を満たしていなければなりません。そのため、フリーランスの美容師になるためにはあらかじめ経験を積んだ上で国家資格を得ておく必要があります。
◎メイクアップアーティスト
メイクアップアーティストとは、主にモデルやタレントにメイクを施す仕事のことを指します。仕事の流れとしては、出演者のいる現場に向かい、出演前のメイクを施したり、合間のメイク直しを行なったりする仕事になります。
メイクアップアーティストになるために資格は必要ありませんが、美容系の専門学校などでメイクに関する基礎力を磨いてから目指すというのがスタンダードです。
◎ネイリスト
ネイリストとは、指先に関する仕事をする人のことをいい、ネイルケアによってお客さまの指先を整え、カラーリングやアートデザインなどを行い、より美しく仕上げていきます。
お客さまとの会話を通して、ライフスタイルや好みの色、テイストを把握し、的確なアドバイスやデザイン提案を行います。
フリーネイリストはネイルサロン、美容院などに勤務し、ネイリストとしての経験を積んだ方が多いです。
◎スタイリスト
スタイリストとは、ファッション業界で活躍する職業のひとつです。モデルや芸能人、俳優など、表舞台で活躍する人たちのファッションコーディネートを担当します。
活躍する場所は、テレビ業界だけでなく、ファッション雑誌や、映画撮影の現場、CMやポスターなどの広告づくりの場などもあります。
表に出ることがないので、一般の人が直接スタイリストの姿を目にすることは多くありませんが、さまざまな業界で活躍することができる仕事です。
職種を選ぶ際の基準
自身のスキルや知識で案件を得られそうか
職種を選ぶ時にまず確認したいのが自分のスキルや知識です。
主な職種としてご紹介したものは”絶対に必要な資格”がないものがほとんどですが、大切なのは『案件を得ることができるのか』という部分です。
人からの紹介など以外で案件を得ようとした場合、基本的には募集内容を確認して企業に応募し、面接を通過する必要があります。
面接では自身のスキルをポートフォリオや実績で提示する場合がほとんどであるため、この自身のスキルを提示することができなかったり、スキルがあってもうまく企業に伝えることができない場合はそもそも案件を得ることができません。
また、自身のスキルに見合わない案件を受注した場合は契約を継続することが難しくなるため、安定した収入を望みにくくなります。
気になる職種がある場合は、まずはどんな必須条件があるのかを確認し、それに見合ったスキルや資格の有無まで確認した上でフリーランスとして案件を受注するようにしましょう。
納得のいく収入を得られそうか
フリーランスは『社会などの特定の組織に雇用されずに個人で案件を受注して報酬を得る働き方』をしていればなることが可能なため、たとえ収入が数円であってもフリーランスにはなれます。
しかし、特に新米フリーランスは相場よりも極端に単価を低く提示されてしまう場合があります。これは、クライアントが業務年数の浅いフリーランスはなかなか案件を受注できないことを逆手にとって設定料金を最低価格にする場合と、自身の技術力が低く想定時間よりも大幅にオーバーして単価が低くなる2パターンが多いです。
案件を受注する前に報酬額は適正かどうかや、自身の納得のいく金額であるかどうかをしっかりと確認しておきましょう。
続けられそうか
フリーランスは時間や場所に縛られず好きな仕事ができるというメリットもありますが、フリーランスになりたての頃は仕事が安定せず貯金を切り崩して生活する場合があったり、スキルを磨き続けたり、生活が不規則になったりというデメリットもあります。
そういった点も踏まえ、その職種で本当にフリーランスとしてやっていけるのかどうかを始める前に考えましょう。
また、職種によっては長い契約期間が設けられることもあり、急に辞めることが難しい場合もあります。フリーランスになった後も、案件を最後までやり遂げられるか吟味した上で選ぶようにしましょう。
興味関心はあるか
自身の持っているスキルや知識、資格を利用して案件を選ぶことも可能ではありますが、フリーランスは常にスキルを磨き続ける必要があるため、興味関心があるかどうかは重要になってきます。
特に案件が途絶えた場合は新たな技術を得たり自身で営業する必要もあるため、自分の興味関心のある分野を選択することをおすすめします。
フリーランスになるためには
クラウドソーシングサイトで案件を確認する
代表的なクラウドソーシングサイトとしては、クラウドワークスやランサーズなどがあげられます。
最近の副業人気もあり、クラウドソーシングサービスはとても盛り上がっています。案件数も多く必要スキルも幅広いためフリーランスの案件の探し方の1候補に上げる事が出来るでしょう。
ただ、1つ注意が必要なのは圧倒的に相場が低いと言う点です。案件の難易度がそれほど高くないと言う事もありますが、相場全体が下がっているという状態です。
発注者側も「できるだけ安く案件を掲載したい」という思いからクラウドソーシングサービスを活用する傾向にあるようです。
相場からクラウドソーシングサービスの案件だけでやって行くことは難しいので、案件の隙間や在宅で仕事をやりたい場合など、シーンを限定して活用することがおすすめです。
SNSなどで営業活動をする
SNSを使ってクライアントとコミュニケーションを取る機会というのが、ここ数年で急増しています。
フリーランスは契約も単発だったり、継続案件を得るまでに時間がかかる場合が多いので、将来のことも考えてFacebook、Twiitter、Instagram、LINEなど様々なSNSでも営業活動をするのが効果的です。
その他にも、ビジネスツールとして使われるChartworkやSlackを利用する企業も増えてきているため、フリーランスとして活動する以上、SNSやビジネスツールを使えるのは必要最低限のスキルとなっています。
また、SNSで自身のスキルを発信し続けることで一つのポートフォリオとしても企業に提示することができるため、そういった面でもSNSの活用ができるかどうかが抱える案件数や案件の質にも影響を与える可能性があります。
信頼できるエージェントに相談する
一番おすすめなのが、このフリーランス専門のエージェントに相談することです。
特にフリーランスエンジニアを検討されている方は、派遣会社でもフリーランスエンジニア向けの仕事を扱っている場合もありますが、専門エージェントは案件の数と質が全くと言っていいほど違います。まずは、直請け契約が多い傾向にあります。
直請け案件は何と言っても単価が高い事が魅力ですが、フリーランスエンジニアにとっては元請け配下に入る事になる二次請け以降ではフリーランスでやっている意味がありませんね。また、直接お客さんとやりとりする事で実績作りができ、次の案件につながる可能性も高まります。
その他の職種でも、その職種に特化したエージェントが増えてきているので、まずは一回エージェントに相談してから案件を見つけていくのが最速最短ルートです。
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まとめ
今回は主なフリーランスの職種解説を中心に、職種を選ぶ際の基準やフリーランスになるための準備方法などを解説してきました。
近年はフリーランスという働き方に注目が集まっているため、フリーランスになるまでのハードルは以前よりも下がってきているものの、どういった職種を選ぶかや、自身のスキルなどによっても収入や案件量にも差が出てくるのが現状です。
特に需要が一番多いとされているフリーランスエンジニアは、案件によって難易度や拘束時間、報酬にかなりばらつきがあるので、気になる方は是非一度エージェントに登録をしてカウンセリングを申し込んでみることをオススメします。