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フリーランスの強い味方、「フリーランス協会」とは?

フリーエンジニアノウハウ

そもそも、フリーランスとは



フリーランスとは、特定の企業や団体に所属するのではなく、独立して仕事をしている人のことを言います。日本では「自由業」などとも呼ばれています。
正社員や派遣社員が会社や派遣元の組織と契約を結ぶのに対し、フリーランスでは仕事単位で契約を結びます。近年ではフリーランスといえばプログラマやデザイナー、エンジニアなどの職を思い浮かべる人が多いかもしれませんが、小説家やライター、カメラマン、大工、漁師などフリーランスとして活動することの多い職種は多岐にわたります。
フリーランスの働き方はいくつかの種類に分類されます。

・副業系 すきまワーカー
一般的な会社や団体に所属しながら、副業としてフリーランスの仕事を行う働き方です。フリーランサーの大半がこのすきまワーカーです。

・副業系 パラレルワーカー
雇用形態に関係なく、複数の企業と契約ベースで仕事を行う働き方です。

・自由業系 フリーワーカー
特定の勤務先を持たず、独立して仕事を行う働き方です。

・自由業系 独立オーナー
個人事業主や法人経営者です。

フリーランス人口はどれくらいなの?



フリーランスは単一の仕事に関しては同業の会社員に比べて収入が高くなる傾向にある反面、仕事がなければ収入もゼロになるためリスクの高い働き方でもあります。しかし近年では、フリーランスへ転向する人々が増えています。クラウドソーシングサービスが拡大し、フリーランスとしての仕事を探しやすくなったことが大きな要因となっているといえるでしょう。
また、「年功序列ではなく能力に応じた収入を得たい」「勤務時間や勤務場所にとらわれずに自由に働きたい」など働き方の価値観の変化もフリーランス人口増加の一因となっているのかもしれません。
ランサーズ株式会社により2015年から毎年行われている「フリーランス実態調査」によると、2016年には労働人口の約16%に当たる1,064万人だったフリーランス人口は、2017年には1%増の1,122万人となっています。中でも副業系すきまワーカーの人数が増加しています。結婚や独立といった将来の目標のために少しでも収入を増やしたいと考える人が増えているのかもしれません。

フリーランス協会とは



これからフリーランスとして活動することを目指している方、今現在フリーランスとして活躍している方に是非知っていおいていただきたいのが「フリーランス協会」という団体の存在です。

フリーランス協会とは

プロフェッショナル&パラレルキャリア フリーランス協会、通称「フリーランス協会」は2017年1月26日に設立されたばかりの比較的新しい団体です。フリーランスの発展やフリーランサーの支援のために発足した団体で、現役のフリーランサーや パラレルワーカーが主体となって活動しています。

フリーランス協会では「メルマガ会員」と「一般会員」の2種類の会員を募集しています。
メルマガ会員は誰でも無料で登録することができ、協会が主催するイベントや協会員向けの各種サービスの案内、フリーランスやパラレルワークに関する情報や協会の活動に関するニュースの配信を受けることができます。
一般会員は年会費1万円がかかり、フリーランス協会の提供する保険や賠償といった様々なベネフィットプランの他、日本全国のコワーキングスペースの優待サービスなど様々な特典を利用できるようになります。一般会員には現役のフリーランスまたはパラレルワーカー、もしくはフリーランス・パラレルワーカーを目指す方が登録することができ、成りすましを防ぐため本人確認が必要となります。

フリーランス協会が生まれた背景

フリーランスには、「自由に働くことができる」「自分の能力を生かすことができる」といったメリットがある反面で、収入が不安定であるというデメリットもあります。また、会社員であれば利用することのできる労災や福利厚生、業務上の賠償といった制度もフリーランスには利用できません。
そのため業務中に自身、または顧客に対して何らかの損害が発生した場合、すべて自己負担で解決しなければなりません。このように社会的に不安定な立場であることからローンなどの審査に通りにくく、さらに社会的な信頼性が低いために雇用主側も仕事を依頼しにくいと、フリーランスは様々な問題を抱えています。
これらフリーランスが抱える課題を解決し、フリーランスの活躍を後押しすることを目的として発足したのがフリーランス協会です。

フリーランス協会の活動内容



フリーランス協会の活動は、「フリーランスの認知向上」「フリーランスの事業およびキャリア形成支援」「フリーランスの労働環境改善」という3つの目標をベースに行われています。

フリーランスの認知向上

フリーランスという働き方に興味があるものの、「フリーランス=独立」と考えてしまい尻込みしてしまっている人が少なくありません。また、「フリーランス=クリエイティブ職」と解釈して自分自身がフリーランスとして働くというイメージができない人もいるでしょう。また雇用主側もフリーランスの活用シーンが分からず雇用に踏み切れなていないケースが少なからずあります。
フリーランスの認知を高めることでフリーランスを志す人を後押しし、雇用の機会を増やすための活動が「フリーランスの認知向上のための啓発活動」です。具体的な活動内容には以下のようなものがあります。
-フリーランスに関する調査・研究
-フリーランスに関する情報発信
-フリーランスをテーマとしたイベントの開催

フリーランスの事業およびキャリア形成支援

フリーランスとして独立しその活動を継続するためには、資金や労働環境、スキルアップやクライアントの獲得など様々な壁を乗り越える必要があります。フリーランスとしての独立とその後の活躍を支援するための活動が「フリーランスの事業およびキャリア形成支援」です。具体的な活動内容には以下のようなものがあります。
-融資やローン、人間ドックや家事代行といったフリーランス向けのベネフィットプランの開発
-コワーキングスペースや法務相談、会計・事務サポートといった事業支援サービスとの提携
-セミナーの開催といったスキルアップ・キャリアアップ支援
-職種・地域ごとの分科会や懇親イベントの開催といったコミュニティ形成とネットワーッキング支援
-認定ロゴ、認定資格制度の作成といった信頼性向上

フリーランスの労働環境改善

社会的な保障が薄く収入の安定しないフリーランスの労働環境を改善するための活動が「フリーランスの動労環境改善・向上に向けた政策提言」です。具体的な活動内容には以下のようなものがあります。
-ガイドライン策定に関する政府や自治体への働きかけ
-社会保障や労働法、税制などの制度改正の提案

フリーランス協会に加入するメリット



フリーランス協会に一般会員として加入することで、様々なメリットが得られるようになります。
フリーランス賠償責任補償
業務遂行中に発生した事故や情報漏えい、納品物の瑕疵や納期遅延といったフリーランス特有の賠償に対する補償を受けることができます。これは一般会員となることで、フリーランス協会の幹事会社である損保ジャパン日本興亜から自動付帯されます。
WELBOX
WELBOXは株式会社イーウェルが提供する福利厚生サービスです。フリーランス協会会員だけでなく、その2親等以内の親族も利用することができます。主なサービスには、以下のようなものがあります。
会員価格での健診や人間ドックの利用
ベビーシッターや育児用品の優待といった子育て支援
E―ラーニングやセミナーの優待利用
マッサージやスパ、温浴施設の優待利用
健康やメンタル、税務など各種相談サービスの利用
-所得保障制度
労災の効かないフリーランスにとって、病気や怪我は即収入減につながってしまいます。そんなフリーランスの損失を補償する制度が「所得補償制度」です。病気や怪我で働くことができなくなった場合に、喪失する収入を保険金として受け取ることができます。こちらは任意加入のため別途費用がかかりますが、個人で加入する場合の47.5%オフとなるためお得です。

フリーランス賠償責任補償

フリーランス協会の一般会員となることで自動付帯されるフリーランス賠償責任補償では、業務中に発生した事故によって負担することになった賠償責任が補償されます。補償内容は損害の内容によって1千万~1億円、自己負担額は0円です。
フリーランス賠償責任補償を受けられることで、万一の事故で多額の損害賠償を支払わなければならなくなるというリスク回避の他、発注者も補償の対象となることから補償力がないことから発注を渋っていた発注者からも仕事の依頼を受けられるようになるという、ビジネスチャンスの拡大の機会にも恵まれます。
なお、保険金の支払い条件は以下の3点です。
-法律上の損賠償責任に基づく損害賠償金であること
-損害賠償請求に関する訴訟によって生じた費用であること
-日本国内によって訴訟が提起されていること
※「訴訟」といっても発注者から何らかの形で損害賠償を求められて時点で保険が適用になります。

フリーランス協会はフリーランスの強い味方



フリーランスの収入の不安定さや保証の薄さに不安を抱えていた方、またそれを理由にフリーランスとなることに今一歩踏み出せずにいた方にとっては、フリーランス協会の存在はとても心強いものとなるのではないでしょうか。

フリーランス協会はまだ発足間もない団体なので、この先その活動内容やサービス内容はより充実していくものと考えられます。既にフリーランスとして活躍している方も、これからフリーランスを目指す方も、フリーランス協会への加入を検討してみてはいかがでしょうか?

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