働く時間も場所も自由なフリーランス。現在会社員をしていて「フリーランスの働き方に興味がある」という方は多くいらっしゃるのではないでしょうか?
フリーランスの仕事は、企業の求人やバイトの募集のように、公に募集がかかっているわけではありません。
フリーランスになることを目指している、フリーランスに興味があるという方は、「結局フリーランスってどうなったらなれるの?」と疑問に思うことがあるでしょう。
この記事は「現在は会社員だけどフリーランスになってみたい」という方に向けたものです。「フリーランスに必要な手続き」「サラリーマン時代に済ませておきたいこと」「フリーランスになったらするべきこと」など、フリーランスになるにはどうしたらいいのか?ということを解説していきます。
目次
フリーランスに必要な手続きとは
フリーランスとは、雇用契約を結んで働くのではなく、仕事に応じて個人で契約し働く形態のことをいいます。
実は、フリーランスになるには特別な申請も、書類も必要ありません。個人で何かしらの仕事をこなして収入を得ることができれば、フリーランスになったと言えます。
フリーランスは実は誰にでも簡単に始められるのです。何の審査もいらないわけですから、資本金も仰々しい事業計画も必要ありません。
しかし、フリーランスになるためにしなければならない手続きはありませんが、保険や年金などの身の回りの手続は自分でしなくてはいけません。ここからは、その辺りの手続きを「サラリーマンのうちにやっておくこと」「フリーランスになってからすること」に分けて解説していきます。
サラリーマン時代にやっておくべきこと
自由である反面、責任も伴うフリーランスです。フリーランスは会社員と違っていつ収入が減ったり、無くなったりするか分かりません。よって、社会的な信用があるサラリーマンのうちにやっておいたほうがいいことがいくつかあるのです。
ここではサラリーマンのうちにやっておくべきことをいくつか紹介していきます。
クレジットカードを作っておく
言わずもがなですがフリーランスは収入が不安定です。毎月の給料は保証されておらず、獲得した仕事によって収入も変動します。クレジットカードは簡単に言えば未来の自分からの借金です。収入が不安定な以上、フリーランスになるとクレジットカードの審査が厳しくなり作成しづらくなってしまいます。
複数枚持っておくと確定申告の際に便利なので、サラリーマンのうちにクレジットカードを計画的に用意しておくといいです。
ローンの契約や借り換え
クレジットカードの審査と同様に、将来の収入が予測できないフリーランスはローンが組みづらくなります。車や物件など高額なものであればあるほど難しくなるでしょう。どうしてもローンを組んで購入したいものがあるという方は、会社員のうちに組んでおくことをおすすめします。
不動産契約をしておく
いざフリーランスになると、確実に痛感するのが不動産契約のし辛さです。フリーランスという働き方は残念ながらまだ日本で浸透しているとは言い難いのが現状です。収入が不安定で社会的信用がまだまだないフリーランスは確実に仲介会社に警戒されます。もちろん保証会社を利用したり、信頼できる保証人を立てることで不動産契約を結ぶことは可能です。しかし、物件が限られてしまったり、契約に時間がかかってしまうこともあります。
フリーランスになると会社員のように気軽に賃貸物件を借りることができなくなるので、不動産契約はサラリーマンであるうちに済ませておきましょう。
フリーランスになったらやるべきこと
先に説明した通り、フリーランスになったからといって何かしらの申請や届出が必要というわけではありません。しかし、フリーランスというのは自分自身を会社にして、経営するようなものです。
安定した経営のためにやるべきことがいくつかあります。国や自治体の制度の多くは会社員であることを前提にされているものが多いので、それらの転換も行っておきましょう。
国民健康保険への加入
まずは身の安全を確保することが第一です。健康保険は会社員の場合、企業の健康保険に加入しますが、会社を退職した場合は一般的に国民健康保険に加入することになります。健康第一はもちろんのことですが、フリーランスとして実際に働き始める前に、いつ病気になってもいいように最寄りの役所に行って手続きを済ましておきましょう。
国民年金の手続き
会社員でなければ厚生年金ではなく国民年金に切り替えることになります。年金の納付は国民の義務ですから、会社を退職してフリーランスになった場合最寄りの役所で国民年金へ切り替えることになります。国民健康保険の加入と同時に手続きを済ませられるので、まとめて済ませてしまいましょう。
名刺の準備
フリーランスは会社員とは違い、黙っていても仕事が回ってくるわけではありません。サラリーマン時代と比べて初対面の人間と話すことが格段に増えます。繋がりを大切にするためにも、名刺を持っておくと印象アップにつながります。
フリーランスになったその時からあなたは事業主です。必ず必要というわけではありませんが、身分ややっていることをしっかりと相手に伝えられるように名刺を準備しておくことをお勧めします。
仕事ができる環境の準備
フリーランスになれば働く場所も自由です。もちろん自宅で仕事をしても構いません。しかし、中々自宅では集中できないという方はコワーキングスペースやシェアオフィスを利用すると良いでしょう。意外な出会いがあったり、無料でセミナーに参加できたりもします。
自宅で作業するが、業務上拠点が必要という方はバーチャルオフィスを構えるのも手です。しっかりと腰を据えて仕事をできるように環境作りを行いましょう。
税金周りの事務作業をする準備
会社員の場合、税金の納入は会社が代わりに行ってくれます。しかし、フリーランスの場合税金も自分で計算し、確定申告をする必要があります。因みに確定申告には青色申告と白色申告の2種類があります。青色申告と白色申告では課税額が変わってきます。青色申告には優遇措置がありますが、事前に開業届を出していることと、申請していることが条件となります。
確定申告に合わせて事業用の印鑑や封筒、切手などの事務用品もまとめて用意しておくと良いでしょう。
フリーランスになったことを周りに宣言
仕事の素はどこにでも転がっているものです。思わぬ知り合いを紹介してもらえたりして、仕事につながることもあります。身近な人から仕事の依頼がもらえるかもしれません。フリーランス同士で話していたら仕事に発展したということもよく起こります。
「こういうことをやっています」と周りに宣言することは思っている以上に大切なことです。堂々と周りに「こういう仕事を請けている」ということを宣言しましょう。
フリーランスにはどんな仕事があるの?
「フリーランスになるには」ということについてこれまで解説してきましたが、ではフリーランスにはどんな仕事があるのでしょうか?
一般的な職種を以下に列挙してみました。
・ライター
・エンジニア
・デザイナー
・イラストレーター
・カメラマン
・ブロガー
・アフィリエイター
Webライターは未経験から始める方も多く、奥は深いですがとっつきやすい職種です。エンジニアやデザイナーはメジャーですね。
アフィリエイターには月に100-200万近く稼ぐ方もいます。また最近ではプロブロガーと呼ばれるような方々も登場していますね。自分に特性にあった仕事をしていくのが成功の秘訣です。
フリーランスに必要な能力・スキル
フリーランスに興味があるという方に向けて、一般的に言われるフリーランスに必要な能力とスキルについてもまとめてみました。
仕事の素を見つける営業力
第一はこれです。フリーランスは自分で自分をアピールし、仕事を獲得しなければ生きていけません。無理して人脈を広げる必要はありませんが、自分のスキルを必要としている人をしっかりと探し出せる能力が必要になってきます。コミュニケーション能力・繋がりを大事にすること
仕事は結局のところ人と人との繋がりから生まれます。その世界でも同じことですが、最低限のマナーは守り、繋がりは大事にすることが求められます。制作物の実績や経験の実績があること
フリーランスは企業に属して働くわけではないので、「個人」として評価されます。その個人に信用に値する「実績」や「経験」がなければどうしても仕事を獲得することは難しくなります。社会人経験が必須というわけではありませんが、何か分かりやすい成果物などの実績があるとフリーランスとして仕事を始めやすくなります。自己管理能力
毎月の給料が保証されているわけではないので、当然のことながら仕事をサボってしまったり、体調を崩してしまったら収入も自動的になくなります。誰かが注意してくれるわけでもないので、自分のことを自分で管理する能力は絶対に必要です。フリーランスの仕事の探し方
最後に「フリーランスの仕事の探し方」について紹介していきます。これもいくつか列挙してみたので、フリーランスになる前に試してみてもいいかもしれません。
知り合いを頼る、会社員時代の繋がりを頼る
クライアントになってくれそうな人をまず見つけましょう。会社員時代と同じような仕事をしていくのであれば、その時の繋がりを頼ってみるのも手です。セミナーに出る
社会人向けのセミナーや勉強会にはその分野に興味を持っている人たちが集まります。積極的に顔を出しているとそこから仕事につながることがあります。フリーランスのコミュニティに参加する
コワーキングスペースやシェアオフィスには、フリーランスの方が集まっています。メンバーと仲良くなれば仕事を回してもらったり、逆に仕事を回したりということに繋がります。クラウドソーシングサイトに登録する
クラウドソーシングサイトは会員登録さえすれば誰でも気軽に利用できます。web上で仕事を完結させることもできるので、無理して営業活動をする必要もありません。エージェント会社に登録する
エージェント会社に登録すると、あなたにあった案件を探してきて提案してくれるようになります。ある程度明確なスキルを有していて、営業活動に時間を割きたくないという場合は利用しない手はありません。SNSやブログで募集する
カメラマンの撮影依頼や、ライターのインタビューなどは、ブログやSNSなどのネット上で仕事が決まることもあります。発信力を高めて、ブログやSNSで仕事の募集をするというのも立派な営業活動です。おわりに
フリーランスは意外にも誰でも気軽に始めらます。特にWebライターなどは未経験でも始められますし、クラウドソーシングサイトを活用すれば人脈がなくても仕事を獲得することができます。いきなり会社を辞めるのは怖い、という方は一度副業で「営業→受注→納品→報酬受取」という流れを経験してみると良いでしょう。
この記事がフリーランスに興味を持っている会社員の方の参考なれば幸いです。