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知っているようで知らない、フリーランスとはいったい何?

フリーエンジニアノウハウ

フリーランスとは



フリーランスとは、特定の雇用主を持たずに仕事単位で契約を結ぶという、いわゆる請負形態での働き方のことです。

フリーランスの語源

フリーランスという言葉は英語の「Free(拘束されない)」と「Lance(槍)」を組み合わせたものです。
フリーランスの語源は中世までさかのぼります。戦争の頻発していた当時、王侯貴族は傭兵と契約し自身の戦力として戦争に臨んでいました。その頃の主兵力であった槍騎兵は、従卒として歩兵や弓兵を連れていることが多かったため、槍の本数を1戦闘単位として契約を結んでいました。そしてまだ契約が結ばれていない傭兵のことを「FreeLance(拘束されていない槍)」と呼んでいました。時は流れて近世以降になると、傭兵を表していた「FreeLance」は契約形態を表す言葉へと変化し、特定の組織や団体に属さない働き方のことをフリーランス、そのように働く人々のことをフリーランサーと呼ぶようになったのです。

フリーランスの種類

フリーランスはその働き方に応じて大きく4つのタイプに分類されます。
・副業系 すきまワーカー
会社員などとして常時雇用されていながら、すきま時間を使って副業としてフリーランスの仕事をするワーカー
・複業系 パラレルワーカー
雇用形態に関係なく、複数の企業と契約するワーカー
・自由業系 フリーワーカー
特定の勤務先を持たずに独立しているワーカー
・自由業系 独立オーナー
個人事業主、法人経営者として独立しているワーカー

個人事業主・自営業との違い



会社や団体、組織に属さずに働いている人のことを「個人事業主」や「自営業」と呼ぶことがあります。フリーランスと個人事業主・自営業の違いとはなんでしょうか?
「フリーランス」とは契約形態のことを指します。企業や団体と雇用関係を結ぶのではなく、仕事単位で契約を結ぶ働き方のことをフリーランスと言います。
それに対し「個人事業主・自営業」とは税務上の所得区分のことを指します。法人を設立せずに自身で事業を行っている場合は個人事業主・自営業という区分に分類されます。ちなみに、会社を設立している場合は「法人経営者」となります。
つまり、特定の組織に属さずに働いている人の総称が「フリーランス」で、その内会社を興していない人のことを「個人事業主・自営業」と呼ぶのです。

フリーランスでよくある職業・職種



一口に「フリーランス」といってもいろいろな職業があります。作家やアーティストといったクリエイティブ職の他、農家や漁師、職人など昔ながらの職もフリーランスですし、個人病院の医師や弁護士などの専門職もフリーランスです。中でも近年のクラウドソーシングの発展によってフリーランスとしての採用が目立つようになってきた職業・職種についてご紹介します。

ライター

ライターは紙媒体を主流とするライターと、WEB上に掲載する記事を作成するWEBライターの大ききく2種類に分類することができえます。特にWEBライターは特別な技術や資格は不要でパソコンとインターネット環境、文書作成ツールさえあれば誰でも仕事ができるため、すきまワーカーのフリーランサーに人気の仕事です。
依頼主から注文を受けたテーマに沿った記事を作成する、という点ではライターとWEBライターの間に大きな違いはありませんが、収入は紙媒体の方が高い傾向にあります。紙媒体や文字数やページ数、構成などの制約がWEBに比べて強いことや、インタビューや取材など記事作成に付随する作業が多いことがその理由と考えられます。
紙媒体のライターの場合は年収300万円を超えることも珍しくありませんが、WEBライターの報酬は文字単価0.3~0.8円程度が相場であり、月に数万円かせぐのでも困難です。

デザイン

デザインの仕事には、「イラストレータ」「Webデザイナー」「グラフィックデザイナー」などがあります。特にフリーランスの仕事として豊富なのがWeb・グラフィックデザイナーでしょう。デザイナーの収入は、デザインの対象や依頼元の企業のスケールによって大きく異なります。デザイン対象として代表的なものには以下のようなものがあります。
-バナー
-ロゴ
-チラシ
-Webサイト
それぞれの単価はバナーやロゴが5000円~、チラシが2万円~、Webサイトは5万円~ですが、コーディングまで行う場合は10万円以上になることもあります。有名企業からの依頼であれば、ロゴ製作で100万円以上の単価となるケースもあります。著作権の所在によっても単価が変わり、安価な案件の場合は著作権の譲渡が求められるケースが多くなっています。
平均的な収入は、300~400万円代となっています。

エンジニア

ITエンジニア、特にプログラマーはフリーランスとしての需要も豊富な職種です。フリーランスプログラマの年収は平均して300~500万円前後、会社勤めで十分な経験とスキルを身に付けてからフリーランスに転向した場合、収入が1.5~2倍程度アップする傾向にあります。
プログラマの需要は使用するプログラミング言語によって大きく異なります。特に近年ではWebプログラマーの需要が高く、JavaやPHP、JavaScript、Rubyを使った開発案件の求人が豊富です。一方で単価もプログラミング言語の種類に左右されます。エンジニアの少ないプログラミング言語に関する案件は単価が高く設定される傾向にあります。たとえば機械学習分野に強いことで注目を集めているPythonなどは国内のエンジニアがまだまだ少なく、高単価の案件が用意されています。

フリーランスになるには



フリーランスになるために決まった手続きなどは特になく、今すぐにでもフリーランスとして仕事ができるようになります。とはいっても、フリーランスとしての活動を円滑に進めるためにやっておいた方がいい手続きは存在します。

フリーランスになる前にやっておくべきこと

今現在会社員や公務員として勤めており、今後フリーランスとして独立することを目指すのであればその前にやっておくべきことがあります。それがクレジットやローン、賃貸契約等です。フリーランスは収入が安定しない、またはそういったイメージを持たれがちです。そのためクレジットカードやローン、賃貸契約の審査に通りにくくなってしまうのです。フリーランスとして活動していくためには事業資金や備品購入のためにまとまったお金が必要になることもあります。またオフィスが必要になることもあるでしょう。そういったケースに備え、安定した収入があるうちにクレジットやローン、賃貸契約を済ませておくことをおすすめします。

フリーランスになる前に用意しておくもの

-名刺・印鑑・メールアドレス
社会人の必須アイテムともいえるのが名刺、印鑑、メールアドレスです。最低でもこの3アイテムは準備しておきましょう。
-HP・SNS
自身の経歴や実績、ポートフォリオを公開する場としてHPやSNSアカウントを製作しておくことをお勧めします。HPがあれば営業活動をよりスムーズに進められます。
-オフィス
スペースや契約上の問題で自宅をオフィスとして利用することが難しいケースもあるでしょう。そういった場合に備えてオフィスを用意しておきましょう。不動産や賃貸契約のための資金的余裕がない場合はコワーキングスペースを利用する方法もあります。また自宅をオフィスとして利用する場合に自宅住所や電話番号を開示することに抵抗がある場合は、バーチャルオフィスを利用するのもいいでしょう。

フリーランスになるときにやっておくべき手続き

-年金の切り替え
会社員・公務員からフリーランスになる際には厚生年金から国民年金への切り替えが必要になります。また、国民年金とともに「国民年金基金」に加入しておくことで年金受給額を上乗せすることができます。
-健康保険の切り替え
会社員・公務員からフリーランスになる際には健康保険の切り替え手続きが必要になります。国民健康保険に切り替えるか、またはそれまで加入していた健康保険を任意継続するのか、または健康保険組合に加入するのか、配偶者や家族の扶養に入るのかを選択することができます。
-個人事業の開業届出
開業届は必須ではありませんが、この後に説明する「青色申告」をするためには開業届が必要になります。
-青色申告承認申請
青色申告は確定申告の方法の一つで、所得控除や家族への給与を経費として計上できる、赤字を繰り越すことができるといった節税が可能になります。青色申告をするには開業届の提出とともに青色申告承認申請を行う必要があります。

フリーランスになってからやるべきこと

-帳簿付けをする
確定申告のために入出金を記録した帳簿を作成する必要があります。一見難しそうですが、会計ソフトを利用することで帳簿作成の手間を削減することができ、面倒な青色申告のハードルも下がります。帳簿作成は後からまとめて、ではなく日々細目に行うことで入力ミスを削減し、確定申告書類を効率的に作成できるようになります。
-営業活動をする
フリーランスとして仕事を得るためには自身で営業活動をする必要があります。とはいえ、一昔前のように飛び込み営業をする必要はありません。SNSを通じてフリーランス同士の人脈を築き、そこから仕事を紹介してもらう、フリーランス向けのエージェントサービスに登録する、クラウドソーシングを利用するといった方法があります。

フリーランスの仕事の探し方



フリーランスは仕事を自分自身で探し、契約を取る必要があります。ではどのように仕事を探せばいいのでしょうか?

紹介

それまで勤務していた会社、既存の顧客、フリーランス仲間やかつての同僚、企業やその企業の経営者から仕事を紹介してもらう、というのが主な手段です。この方法で仕事を獲得するためには、独立前に所属していた組織で十分に根回しをしておく、顧客からの信頼を十分に獲得する、セミナーや交流会に積極的に参加して人脈を広げておくといった土台作りが重要になってきます。

クラウドソーシング

人脈獲得のための土台作りが不十分で紹介を受ける当てがない内はクラウドソーシングを利用するという手があります。クラウドソーシングは仕事を依頼したい発注者と受注者とのマッチングサービスです。発注者と受注者の間で仕事の内容や報酬の合意が取れれば、インターネット上ですぐに契約を結ぶことができます。発注者は企業だけでなく個人である場合も多く、作業場所や時間に縛られない完全在宅の仕事が豊富です。

エージェントサービス

クラウドソーシングはインターネット上で手軽に契約を結ぶことができるというメリットがある反面、一つ一つの契約の単価が比較的低く、また単発の契約がほとんどのため安定した収入を得にくいというデメリットもあります。副業系のフリーランスであればそれでも問題ないかもしれませんが、フリーランス一本で稼いでいこうと考えている人にとってはいささか不安が残るでしょう。長期的に安定した収入を得られる仕事を 見つけるためには、エージェントサービスを利用するのがお勧めです。
エージェントサービスで紹介される仕事は会社と短期契約を結ぶため、その期間中は安定した収入が約束されます。さらに、エージェントサービスを利用している会社には有名企業や大企業も多く、契約あたりの単価が高い傾向にあります。またエージェントサービスでは仕事の紹介の他、スキルや条件に合った仕事の提案を受けたり、契約内容やキャリアプランに関する相談など様々なサポートを受けることができます。
エージェントサービスはエンジニアやデザイナーなど職種に特化しており、案件数が豊富なのも魅力です。
ここでご紹介した3つの方法の中からどれか一つだけを選ぶのではなく、うまく組み合わせて利用することが大切です。たとえば、エージェントサービスを利用して長期の案件の対応をしつつ、ほんの数日仕事が途切れたときにクラウドソーシングを利用して時間を有効活用する、などです。

まとめ

フリーランス=自由に働けるというイメージは持っているものの、実は詳しいことはわからず独立をためらっていた人もいるかもしれません。この機会にフリーランスについてより理解を深め、独立して活躍するチャンスをつかんでみてはいかがでしょうか?

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