あなたは、「フリーランス」という言葉を聞いたことがありますか?「フリーランス」は働き方の一つ。「働き方改革」が叫ばれる昨今、増えている働き方でもあります。しかし実のところ「フリーランス」とは、なんなのか?仕事内容はどういったものであり、そしてどれだけ稼げるのか?
これらの質問を答えられる人は少ないでしょう。この記事では、そういったことについてご紹介します。フリーランスとして働くことに興味がある方におすすめです。
目次
フリーランスとは
フリーランスの基本的な情報についてご紹介します。
フリーランスの定義
フリーランス(freelance)とは、企業や団体などと雇用契約を結ばず、個人で独立して仕事をしている人のことです。一つ一つの仕事単位で契約を結ぶので、たとえWebメディアに継続して書いててもフリーランス。ちなみにフリーランスの由来は、中世の時代の雇い兵からきていると言われています。2017年現在、日本の労働力人口の約20%、つまり5人に1人がフリーランスとして働いています。ちなみにアメリカの場合は約40%と5人。今後日本でもフリーランスの人は増えていくと予想されています。
フリーランスの特徴
フリーランスは一言でいえば「自由」。具体的に言えば、会社員と比較して、フリーランスとしての働き方には以下の特徴があります。一人作業の時間が長い
会社に所属しないので、当然一人で作業する時間は比較的長くなります。それで孤独を感じることもあれば、人に作業を邪魔されることもあまりありません。仕事を選べる
仕事の契約を結ぶかを判断するのは自分。そのため会社員のように、上司がやると決めた事業を無理やり押し付けられる、ということはありません。しかしこれは下手をすると、自分が今できる仕事のみを受けてしまうようになります。部活におけるコーチのような、自分に負荷をかける存在がいないわけです。スキルアップをしていかないと、その仕事を続けるのはいずれ難しくなります。フリーランスは自分で自分を叱咤する必要があるのです。
場所も時間も選べる
これはオンラインでの作業が主なフリーランスに限りますが、フリーランスは働く場所も時間も選べます。例えばフリーランスは、毎日電車に乗る必要がありません。満員電車の苦痛から解放されるのは、メリットの一つだと言えるでしょう。またフリーランスは、自分で休む時間を決められます。例えば土日働いて、そのぶん平日のうち2日は休む、といったことも可能。そのため休日は混む映画館や遊園地に、平日の空いた時間帯に行けたりもします。
成果が収入に直結する
フリーランスの場合、働いた成果が収入に直結します。頑張って仕事を多くとれば収入も上がりますし、一方働かなければ収入はもちろん0です。全てを一つでやる必要がある
例えばあなたが会社に所属している場合、営業や税の管理など、専門外のことをやってくれる方が他にいるでしょう。しかしフリーランスとなってはそうはいきません。いわばフリーランスは会社そのもの。営業なども、基本は全て一人でやる必要があります。ただ最近では、その作業を代行してくれるサービスも増えています。後述のエージェントサービスなどはその一例です。そういったサービスを上手く使えば、自分のスキルを磨くための時間を確保しやすくなるでしょう。
社会的信用を得にくい
残念ながら、日本ではフリーランスはあまり信用されない存在です。例えばクレジットカードの申請。学生や会社員は、その後ろにいる親や会社が信用の証となり、簡単にクレジットカードを発行できます。しかしフリーランスには、そういった後ろ盾がありません。そのためクレジットカードやローンを組む必要がある場合は、学生または会社員の間にやっておくとよいでしょう。フリーランスでよくある求人・仕事
フリーランスには多種多様の職があります。ここでは場所や時間の制限を受けにくい、3つの仕事をご紹介します。
ライター
その名の通り、書くことで収入を得る仕事です。ライターの仕事内容
一口にライターといっても、書くものは多岐に渡ります。例えば商品のレビュー記事、インタビュー記事、小説/エッセイなどど、枚挙にいとまがありません。また書く媒体もWebのメディアから紙媒体などがあります。またライターの仕事は文章を書くだけではありません。記事の方向性や内容について打ち合わせや、取材、記事を書くためのリサーチもライターの仕事のうちです。ライターの年収
フリーランスのライターの年収は平均300万円と言われています。しかしその最低から最高の幅は広く、50万の人もいれば1000万稼ぐ人も。実際後述のクラウドソーシングで調べてみても、1文字あたりの単価は0.1~3円と様々です。また一般に、webメディアよりも紙媒体の方が報酬は高い、と言われています。ライターに求められるスキル
ライターには様々な能力が求められます。特にライターならではといえるのは文章力とリサーチ力。文章力というのは、簡単にいえば読者が最後まで読みたくなるような文章を書く力です。またリサーチ力とは、文章のテーマについて調べる力です。同じ商品のレビュー記事でも、ただ書き手一人の感想だけの記事より複数人の口コミや開発者のインタビューも載せられていた方が質は上がりますよね。デザイナー
デザインを描くことで報酬を得る職業です。デザイナーの仕事内容
ライター同様、一言にデザインするといってもその内容は様々です。例えば今あなたが見ているWebサイト。こういったサイトのレイアウトや色などを決めるのデザイナーはwebデザイナーと呼ばれています。他にもデザイナーの中には、小説などの挿絵を描くイラストレーター、ゲームになどに出てくるキャラクターのデザインをするキャラクターデザイナー、3Dキャラクターを作る3Dデザイナーといった職業があります。
デザイナーの年収
フリーランスデザイナーの年収は、平均で300~400万です。ただし中には1000万稼ぐ人もいます。デザイナーに必要なスキル
デザイナーになるには、もちろんデザインのスキルが必要不可欠です。本や学校に加えて、今はオンラインスクールなどネットで学ぶ手段もあります。デザインが未経験の場合は、まずは無料で使えるものを試してみましょう。またライターとは違い、デザイナーはデザインのためのソフトをパソコンにインストールする必要があります。多くのものは無料お試し期間を設けているので、気になったものは試して見るとよいでしょう。
エンジニア
ここでのエンジニアとは、特にITの分野のエンジニアのことを言います。エンジニアの仕事内容
エンジニアも、作り出すものによってさらにいくつかに分けられます。例えばwebサイトのコーディングをするコーダーや、システムの設計をするシステムエンジニア、サーバーやネットワークを構築するインフラエンジニアなど。またシステムなどを構築するだけでなく、それらを使い続けられるようにする保守・運用を得意とするフリーエンジニアもいます。エンジニアの年収
エンジニアの年収も、平均で400万から700万です。会社にいたときよりも自分の判断で仕事を進められるようになるため、年収が会社にいたときよりも上がった、という方もいます。エンジニアに必要なスキル
エンジニアとして働く、そして働き続けるためには、技術力は欠かせません。特にITの分野は他分野と比べて進歩のスピードが速いです。そのため一度勉強したら終わり、ということはなく、常に最新技術にキャッチアップしていく必要も。そういった点も含めて、まさに好きな人でないと続けられない職業と言えるでしょう。フリーランスの仕事の獲得方法
会社員とは違い、フリーランスは自分で仕事を取ってくる必要があります。そしてその方法には、主に以下の3つがあります。
知り合いから紹介してもらう
直接会ったことのある人から仕事をもらう方法です。例えば退職した会社の同僚や、友人などですね。また交流会や勉強会で人脈をつくるのも、実績に繋がるかもしれません。仕事をいただく時に重要なのが、相手の悩みを聞き出すこと。相手が気づかないだけで成果をアップさせる方法は、意外と多くあります。例えば個人経営の飲食店のWebサイトを作れば、集客がアップする可能性があります。クラウドソーシングサイトを使う
クラウドソーシングとは、ネット上で仕事を受注すること。いわゆるマッチングサービスの一つで、仕事を任せたい人と受けたい人を繋げてくれます。直接会社に営業をかけるのと異なり、相手がどんな人を求めているかがすぐにわかります。そういった点で、フリーランスになりたての人に特におすすめ。ただしデメリットとして、報酬から仲介手数料が取られます。クラウドソーシングから仕事をもらって、実績を積んで直接仕事をもらうようになるのが理想です。
エージェントサービスを利用する
特にフリーデザイナーやエンジニアの場合は、エージェントサービスを利用するのも手です。エージェントはあなたのスキルや希望を元に、それに合った仕事の獲得を代行してくれる方々のこと。営業や契約の手間を省けるので、時間を確保しやすくなります。いわば芸能人のマネージャーのようなものですね。しかしエージェントから紹介される仕事の中には、取引先企業での常駐が求められるものもあります。フリーランスの特徴の一つが時間や場所を選ばない、という点ですが、それが失われる場合もあるわけです。そういった点も含めて、相談前に自分が望む仕事内容や働きかたを明確にしておくとよいでしょう。
実績を作っておこう
上の方法を試す前にまずやっておきたいのが、実績をつくっておくことです、実績がない人には、なかなか仕事を頼めません。例えば「未経験だけど熱意はあるので、あなたのお金でレストランをやらせてください!」と言われても、信用できませんよね。それと同じです。ライターになりたいのならブログの執筆、デザイナーになりたいのならポートフォリオの作成、エンジニアであればオリジナルのWebアプリケーションの構築、公開などです。それらによって、相手もあなたの実力を判断しやすくなります。