自由な働き方を選べることが魅力の「フリーエンジニア」。
能力次第では、会社勤めよりもお金が稼げるとはよく聞きますが、フリーランスで実際どのくらい稼げるのでしょうか。
もちろんそこには、稼げる人の”条件”や”傾向"というものが存在します。それらを知ることは、これからフリーエンジニアになることを検討している方にとって、最低限押さえておくべきことと言えるでしょう。そこで今回はフリーエンジニアの年収の相場と、どのようにして年収を上げていくのかをみていきましょう。
目次
フリーエンジニアの主な2つの体系
常駐型フリーエンジニア
まず、常駐型のフリーエンジニアとは企業に出向いて働く形態のことです。派遣と形態が似ていますが、企業に所属をしていない個人になるので、フリーランスには社会保険、厚生年金はありません。もちろん福利厚生もありません。常駐型の案件を請けるには、主にエージェント会社への登録から始まります。申込み、希望條件の提示、エージェントからの案件紹介、クライアントとの面談、条件を確認して働くかどうかを決めるという流れです。
働き方としては会社員時代と重なる点が多いため、生活リズムが確立し、在宅ワークと比べると孤独を感じることも少ないです。プロジェクトチームのメンバーとは同じオフィスで仕事をするので、コミュニケーションのズレも抑えることができ、結果的に高いパフォーマンスを上げられるでしょう。
在宅型フリーエンジニア
その名の通り、仕事を自宅で行う形態です。場所にとらわれずに働けるため、近年はクラウドソーシング等もこの文脈で注目を集めています。クライアントへの素早い返信、納期の厳守さえできればスケジュール調整は柔軟に行うことができます。ただ、クラウドソーシングサイトで受注できるのは、個人事業主レベルの規模に発注される案件であるため、必然的に小粒な細かい仕事が多くなってきます。また、企業のプロジェクトチームに参画する場合も、在宅ワーカーとしての参画は現時点ではあまり普及していません。エージェント会社が扱う常駐型に比べて在宅型の案件は非常に少ないのが現状です。
在宅の仕事をしたい場合は、クラウドソーシングサイトなどを活用して自前で営業活動する必要があり、一定以上の収益を継続するには相応の営業努力や仕事量が求められます。しかし、クラウドソーシングがより主流となり、在宅ワークに対する企業側の受け入れ姿勢が変わってくると、働き方も変わっていくことでしょう。
常駐型と在宅型はどちらが稼ぎやすいのか
この問題は個別事象を抜きにして、稼ぎやすいか否かを、あくまで全体のデータとしてみていきましょう。2016年9月期のクラウドワークス社の決算資料によると、クラウドワークスで月収20万を超えたのは111名。これは80万人の登録者の中で単純計算すると非常に少ない数字にみえます。
優秀なエンジニアの直取引などの要素を考慮すると、本来はもっと沢山の方々が月収20万円以上を稼いでいると言われています。クラウドソーシングという仕組み自体も、働き方の多様化を進めるものですから、この数字の意味は利用する目的によりけりと言えます。
今回は、会社員からフリーランスとなり、会社員時代を越える年収を得ることを前提に考えましょう。この前提に立つと、これまで会社員として平均年収542万円でいた方が、営業活動をクラウドソーシングサイトに依存しながら在宅で会社員時代以上の給与を稼ぐことは、なかなか大変なこと言えるでしょう。既に顧客がいたり、営業活動に自信のある方は別ですが、こういった背景からも、現時点では常駐型フリーエンジニアとして案件を獲得して報酬アップを狙うのが得策と言えるでしょう。
会社員とフリーエンジニアの年収比較
会社員の年収とは
厚生労働省が発表した「平成26年度賃金構造基本統計調査」によると、フリーエンジニアだけではなく会社員を含んだ全エンジニア職の平均賃金は、平均年齢36歳に対し、平均年収542万円となっています。業界全体としては基本的に人手不足の傾向があり、極端な不況などの影響を受けにくいのも特徴。一度エンジニアとして就業したことがあれば比較的安定して業務を得られる業界とも言えるでしょう。フリーエンジニアの年収とは
一方でフリーエンジニアが受け取る報酬は一般的に「月50~90万円」程度が相場と言われています。フリーエンジニアになると国民保険や年金、交通費、税金などは自分で払わなければなりません。また、会社員時代には当たり前にもらっていたボーナスもありません。ですので、独立しても会社員のときと同じ生活レベルを維持するためには、最低でもサラリーマン時代の年収の1.5倍は欲しいところです。たとえば、会社員で年収500万円の人であれば、その1.5倍である年間売上750万円(=月単価約63万)以上の仕事を継続して得ることができるなら、フリーになるメリットはあると言えます。逆に、年収の1.5倍以上の売上を確保する見込みがないのであれば、金銭的なメリットはほとんどないと言えるでしょう。なぜフリーエンジニアになると年収があがるのか
たとえば、テレビのアナウンサーが「フリー」になった途端、収入が倍以上になったという話を聞かれたことがあると思います。これはエンジニアでも同じで、「フリー」になればほとんどの人は収入が上がります。もし本気で収入を上げたいと考えているなら、独立して「フリーエンジニア」を目指すというのもひとつの手です。その大きな3つの理由をご紹介します。責任の大きさ
フリーエンジニアの場合、最初から最後まで、全てが自己責任です。クレームも基本的に自分が責任をもって対応する必要があります。会社員は会社の従業員として仕事を行っていますので、仮にミスがあった場合でも会社の責任となります。もちろん会社そのものが社会的にダメージを受ける『失態』をした場合、会社から何かしらの懲罰処分(始末書や減俸、解雇等)を受けることがありますが、基本的に「会社内部の制裁」にとどまります。当たり前のように聞こえるかもしれませんが、実際にフリーエンジニアとして働き始めると大きく実感することです。収入形態の違い
会社員は固定給として毎月給与があります。つまり、会社から一定の給与は保証されているのです。しかし、フリーエンジニアの場合は、仕事の受注がなければ収入がゼロ。また、仕事を行った場合でも、入金の保証はありません。入金周りのトラブルというのは、基本は会社間でやるものですが、フリーエンジニアは基本的に自分で対応する必要があります。契約金回収まで行って、初めて収入になるのです。得意な業務だけをこなすだけではなく、必要な事務処理や交渉事も対応する必要があります。保証の有無
会社員は社会保険や厚生年金等を会社が入ってくれます。そして、有給休暇があったり育児休暇などがあったりします。何かしらのイベントがあった時に、会社が給与を保障してくれた状態で、仕事を休むことができます。しかし、フリーエンジニアは仕事を行わないと収入がありません。社会保険なども自分で国民健康保険に入るなどしなくてはいけません。だからこそ、会社員時代の1.5倍は収入がないと、金銭面でのフリーエンジニアとしてのメリットは薄くなるのです。フリーエンジニアになって年収があがる人の特徴とは
自分の強みを理解している
ご自身の強みを正確に理解している人は案外少ないものです。しかし、年収の高いエンジニアは強みを明確に理解しています。自分の強みが明確で自信があれば、これをアピールして納得のいく報酬を獲得することができるようになります。上流工程への理解
傾向として、上流工程であるほどフリーエンジニアの単価は上昇します。つまり言い換えれば、上流工程を実務レベルでこなすことができるエンジニアが不足しており、これは求められるスキルであるということです。上流工程は顧客へのヒアリングや業務分析などエンジニアとして必要な技術的スキルのみならず、顧客の業務に精通することやコミュニケーション能力も求められます。よって上流工程をこなすことができるエンジニアは付加価値が高いと言えるでしょう。マーケット感覚を持っている
エンジニア職は開発言語や開発内容のブームが収入に直結します。つまり、常にいま市場でなにが求められているのかを理解する力が必要なのです。その流れを把握しつつ、自分自身を上手に変化させていくことが出来る人が、マーケット感覚を持つ人であり、年収も高くなる人と言えるでしょう。安定した受注量を確保したいのであれば、新しい知識や新しい開発経験、マネジメント経験などに積極的に取り組むことが求められます。まとめ
収入を上げるには、自分を商品として捉えた際に、自分の商品価値を正しく理解し、相対的に高くなる企業を見つける必要があります。特に日本人の場合は給与交渉に固執しないことが美徳のようなところがあり、どうしても企業側に主導権が寄りがちです。しかし、せっかくフリーエンジニアとなり、ご自身のやりたい仕事を自由に選び、報酬も高くなれる環境下にあるのであれば、その想いは追求すべきです。本サイトを運営しているポテパンフリーランスは、独立したてのフリーエンジニアを対象にした案件紹介サービスです。基本的にはクライアント先での常駐案件をご紹介しています。業界のプロに案件探しを手伝ってもらいたい方は下記からぜひお申し込みくださいませ。
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