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フリーランスに失業保険はないの? もらえる手当はあるの?

日本では会社員などを対象とした失業保険 (雇用保険の一部) がありますが、フリーランスはその対象にはなっていません。今会社員でフリーランスになることを考えている方はこのことも考えておきましょう。

失業保険とは

雇用保険はすべての事業所や企業が加入する必要のある保険です。そして、失業保険は雇用保険の一部。雇用保険に入っていた人が失業したときに、新しい仕事探しに専念できるよう、手当として現金が支給されるものです。退職理由によりすぐ給付または3ヶ月待つ必要がありますが、条件を満たせばしっかりもらえるのが嬉しいところです。

失業保険の詳細

これから失業保険の詳細について解説します。フリーランスの方であれば対象外なのですが、会社を退職して求職中にお世話になった方もいるかもしれませんね。転職を繰り返していても、給付終了から3年以上経っていれば何度でももらえます。

受給額は?

直近6ヶ月間の給与総額で受給額が決まります。失業手当の給付額はこの6ヶ月間の給与総額の約50~80%となっています。もらっていた給与額が高ければ当然失業手当の金額も高くなりますが、賃金で受給額の差が広がらないよう、給与が高かった人は50%の給付などと、低い受給率が適用されます。
反対に給与が低ければ、80%など高い受給率が適用されます。

受給期間は?

受給期間は退職理由と失業保険の加入年数・年齢によって変化します。
まず、退職理由には「自己都合」と「会社都合」があります。「会社都合」で退職すると最長330日まで延長できます。自己都合であれば最大150日までなので、実に2倍の差が出ます。
また、失業保険の加入年数によっても差が生まれます。加入期間が1年未満&自己都合であれば失業手当はもらえません。加入期間が1年未満であっても会社都合での退職であれば90日もらえます。
ちなみに受給期間が最大になる条件は以下3つをすべて満たす方となります。

  • 「会社都合」での退職
  • 失業保険の加入年数が20年以上
  • 年齢が45歳以上60再未満
  • 対象者は?

失業保険に加入していて、以下の条件に当てはまる方であれば、失業手当をもらう第一段階はクリアです。以下2つはほとんどの人が当てはまるでしょう。

  • 退職前までの2年間に失業保険に12ヶ月以上加入していた方
  • 離職日から逆算して1月ごとに賃金の支払い理由となる日数が11日以上あり、それが12ヶ月以上ある方

失業手当をもらうには「次の仕事を探すためのサポートをする」という性格上、上2つの条件に加えて以下3つの条件が必要です。

  • 働きたいと積極的に思っている。
  • 仕事が決まればすぐ働ける。
  • 求職活動を積極的にしているが就職できない。

この3つの条件が揃っているとハローワーク側に判断してもらえると、失業手当がもらえるようになります。

フリーランスも失業手当が受けられるのか

受けられません。「会社を退職したら失業手当をもらって、フリーランスの準備をして…」と考えている方はいるかもしれませんが、その場合、失業手当はもらえないのです。フリーランスを目指すのであれば、とりあえず3ヶ月分の生活費を手に入れてから会社を辞めましょう。

フリーランスが失業保険を受けられない理由

失業手当は「再就職先を安心して探すサポートをする」という性格上、フリーランスを目指して開業届を出すと「就職の意思がない」と見なされ、受給資格を失います。失業手当を受給するために行くのがハローワークですが、ハローワークの規則で自営業や請負をしながらの失業保険の受給を禁止しているのです。

それでもフリーランスが使える共済制度や手当金はあります。フリーランスを目指すのであれば、次の項目からチェックしていきましょう。

フリーランスが使える共済制度・手当金

失業手当はフリーランスであればもらえないとこれまで書きましたが、フリーランスへの給付事例があるのが小規模企業共済制度と再就職手当です。フリーランスには退職金はありませんし、将来受け取れる年金額も会社員より少なくなるので、将来の不安がぬぐいきれないフリーランスの方もいるでしょう。
これから紹介するのは、そんなフリーランスの方でも受け取れるものです。まずはフリーランスのための退職金制度とも言われる小規模企業共済制度から見ていきましょう。

小規模企業共済制度

個人事業主などの小さな事業者が事業を辞めたときの資金を積み立てる共済制度です。これは毎月一定額をずっと積み立てて事業を終えると、その積立金に利益が上乗せされて支払われるのです。
しかも、その積み立てた金額は、課税対象所得から差し引かれます。支払った年数で1年あたり40万までは課税されないことになっているのです。つまり、事業を辞めた後に積み立てたお金と利益が戻ってきますが、そのときの課税がぐっと少なくなるのです。

例えば毎月3万円*15年積み立てると、控除額などを勘案すると2,275,500円も多く手元に残るのです。
共済金受け取り見込み年月、掛け金の毎月の納付額、自分の課税対象の年間所得を入力すると受け取り金額や節税金額のシミュレーションできるので、ぜひやってみましょう。
シミュレーションはこちら: 小規模企業共済制度 加入シミュレーション

再就職手当

これはハローワークからもらえるものです。フリーランスは失業手当はもらえませんが、「失業状態からの再就職」と見なされて再就職手当をもらえる場合があります。これは「再就職のお祝い金」という形ですね。

以下のような手続きを踏み、条件に該当すれば再就職手当がもらえます。「まだフリーランスとしては開業しないよ」という方でも、会社を辞めたのであれば以下に紹介している「ハローワークですべきこと」の2番までは必ずやっておきましょう。
ハローワークですべきこと

  1. 離職票を持ってハローワークに行く。
  2. 指定された日時に初回講習会に出席する。
  3. 開業したことをハローワークに申請する。

再就職手当をもらえる条件

  • 待機期間終了後に自営の準備開始。
  • 給付制限があれば、待機満了後1月経過後に自営の準備開始。
  • 事業開始日以前の3年間に再就職手当や常用就職支度金手当をもらった履歴のない人。
  • 1年を超えて安定的に続けられ、自立したものと認められる営業内容。

以上の手続き・条件を満たせばめでたく再就職手当がもらえます。待機期間や給付制限の有無はしっかり確認しておきましょう。税務署に開業届を出したあとにハローワークに申請しに行きます。

女性がもらえる手当

女性限定で、出産や育児に関わるものですが、フリーランスでももらえる手当があります。

  • 妊婦検診費用助成
  • 出産育児一時金
  • 子どもの医療費助成
  • 児童手当

こんなにありますので、フリーランスをしている妊娠・出産した女性の方はこのような制度をしっかり活用しましょう。女性フリーランスであればこそのお金の悩みがあるので、公的な支援策を使って少しでも楽にフリーランスが続けられるとよいですよね。

フリーランスの失業保険を政府が準備中!

2017年3月、「政府・損保が1,000万人を対象とするフリーランス向けの失業保険を創設する」という情報が出ました。2018年から発売する予定で、多様な働き方の支援を目的に失業や出産の際に所得補償を受け取れる団体保険とのことです。

この保険が創設されれば、フリーランスでも所得の補償が受けられるようになるので、フリーランスの方には朗報です!この保険がフリーランスの「失業手当」ともなるでしょう。近年フリーランスとして働く人たちが増えており、徐々に支援策や環境が整ってくるのは嬉しいですね。

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